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アジアコーヒーの世界

asian-coffee アジアの食文化
アジアの食文化

コーヒーはアジアでも広く飲まれており、コーヒーの産地もアジアにはたくさんあります。

FAO(Food and Agriculture Organization)によると、2019年の世界のコーヒー豆生産量上位の順位は、次のようになっています。

  1. ブラジル
  2. ベトナム
  3. コロンビア
  4. インドネシア

1位~4位にアジアが2つもランクインしていますが、ベトナムとインドネシア以外にもアジアのたくさんの場所でコーヒーは栽培されています。

この記事では、アジア各国でのコーヒーの生産と消費の事情を詳しくお伝えしていきます。



アジアでコーヒー栽培がさかんなわけ

世界の中でもコーヒー豆が栽培できるエリアは、赤道付近の「コーヒーベルト」というエリアに限られています。アジアの国々はそのエリアに入っている地域が多く、コーヒー豆の産地が多いのです。

coffee belt

アジアのコーヒーの種類

同じアジアの中でも場所によって生産されるコーヒーの種類は異なりますが、大きく分けるとアジアでは以下の2種類が栽培されています。

アラビカ種

高地で栽培され、甘い香りとスッキリした酸味が特徴。ブラジルやコロンビアが主な生産地ですが、アジアでもいろいろなところで生産されています。病気に弱いことが弱点です。

ロブスタ種

病害虫に強く、比較的栽培しやすい品種で、焦げたような香りと強い苦みが特徴的です。日本では1杯分ずつ個包装した粉末のスティックコーヒーに多く使われます。

インドネシアのコーヒー事情

コピルアック

アジアで最初にコーヒーが作られたのは、インドネシアです

18世紀にオランダ東インド会社がインドネシアのジャワ島西部でコーヒー栽培を導入したのが始まりです。当時のコーヒーはアラビカ種一択でした。そして東インド会社による安値での価格設定もあって、ジャワコーヒーは世界のコーヒー市場で急成長しました。

しかし19世紀末にインドネシアのコーヒーに「さび病」というコーヒーの病気が蔓延し、コーヒー栽培は壊滅の危機に直面します。この危機に対応するため、当時はまだ新種であった「ロブスタ種」の栽培に切り替え、さび病の危機を乗り越えます。

これ以降インドネシアで栽培されるコーヒーはロブスタ種がメインとなりました。現在は90%がロブスタ種ですが、アラビカ種のコーヒーも一部で栽培されています。

有名なインドネシアのアラビカ種には、「マンデリン」や「トラジャ」などがあります。

インドネシアでのコーヒーの飲み方

インドネシア現地でのコーヒーの飲み方は独特です。

グラスに細挽きのコーヒーの粉と砂糖を入れて熱湯を注いで混ぜ、粉が沈むのを待ってから飲みます。コーヒーショップでもこの方法で出されることが多いので、必ず粉が沈殿するまで待って飲むようにしてください。

ベトナムのコーヒー事情

Vietnam coffee shop

ベトナムは世界2位のコーヒー生産国です

フランス植民地時代、ベトナムがコーヒー栽培に適していることに気付いたフランス人の入植者によって、コーヒーの生産が開始されました。

生産量は元々さほど多くなかったのですが、気候に適したロブスタ種の栽培に注力したことで、1999年から生産量はブラジルに次ぐ世界2位になるほどに急成長しました。

ベトナムのコーヒーの特徴は、焙煎の際にバターを混ぜていること。そうすることで香りやコクが増しておいしいコーヒーができます。

ベトナムは日本と近く、コーヒー豆の輸送費が比較的安価に抑えられることもあり、日本のコーヒー豆輸入量の約25%を占めています。

とはいえ、ベトナム産単独のレギュラーコーヒーのパッケージを見かける機会は多くありません。

それは、ロブスタ種であるベトナム産コーヒーはクリームや砂糖の甘みに負けない苦みを出せることから、主にインスタントコーヒーに使用されているためです。

近年では、これまでアラビカ種100%が多かった家庭用のレギュラーコーヒーにもロブスタ種をブレンドしたものが使われるようになり、ブレンドコーヒーにベトナムのコーヒーが含まれていることが増えてきています。

ベトナムでのコーヒーの飲み方

フランス統治時代にコーヒー生産だけでなくカフェ文化も浸透したベトナムには、大小さまざまなカフェがあります。

独特のアルミ製のフィルターを使って淹れるベトナムコーヒー(カフェ・スア)は有名ですね。

しっかりとした苦みと強い香りを持つベトナムコーヒーは、練乳をたっぷりいれて濃厚に飲むのが適しています。カフェでは、コーヒーと一緒にハス茶が出てくることもあります。

インスタントコーヒー、ミルク、砂糖がミックスされている「3 in 1」と呼ぶ商品も人気です。

横濱みなと珈琲では、ベトナムの提携農園からコーヒー豆を直輸入しています。

東ティモールのコーヒー事情

coffee bean

東ティモールのコーヒーは、かつて「世界のコーヒーを救った」といっても過言でないほど重要な存在です

国土の6割以上が山岳地帯の東ティモールはコーヒー栽培に適した地形で、ポルトガル領だった1815年頃からコーヒー栽培が始まりました。標高の高いエリアではアラビカ種、低いエリアではロブスタ種が栽培されていました。

1927年に東ティモールで、変異したロブスタ種とアラビカ種との珍しい交配種のコーヒーノキがみつかりました。この交配種は、アラビカ種よりやや品質は劣るものの、ロブスタ種の耐病性を受けついでおり、「ハイブリド・デ・ティモール」と名付けられました。

そんな中、1970年頃に世界の圧倒的なコーヒー生産のシェアを誇るブラジルや中南米に「さび病」というコーヒーの病気が急激に蔓延し、瞬く間に中南米のコーヒー生産が危機に直面してしまいます。

その危機を救ったのが「ハイブリド・デ・ティモール」です。

「ハイブリド・デ・ティモール」をもとに、さらに改良を重ねた新品種が開発され、その育成に成功して中南米のコーヒー生産は持ち直したのでした。

東ティモールで偶然に見つかった1本のコーヒーノキが、世界のコーヒー生産の大部分を占めていた中南米でのコーヒー産業を救いました。「ハイブリド・デ・ティモール」がなければ、今頃世界のコーヒー事情は変わっていたかもしれません。

さて、そんな東ティモールのコーヒーですが、インドネシア領時代(1975-1999年)にはコーヒー農園や事業は整備されず、ほとんど生産されていませんでした。2002年の独立後、海外のNGOなどの協力によってコーヒー栽培が復活しました。

東ティモールの人口の4分の1はコーヒー産業に携わっているとも言われています。

農薬や化学肥料を買うこともできないほど貧しい時代が続いた東ティモールで作られるコーヒーは、ほぼ100%無農薬の有機栽培です。

東ティモールコーヒーは非常に品質が高く、バランスが取れたコーヒーです。コクがしっかりとありながら、クセは少なく香りが良い美味しいコーヒーです。

東ティモールでのコーヒーの飲み方

東ティモールでは、練乳をいれて飲むことも多いです。濃厚なベトナムコーヒーとはまた違う、スッキリとしたコーヒーとしておいしくいただけます。

↓コーヒー栽培がさかんな東ティモールという国を紹介した記事はこちらをご参照ください。

ラオスのコーヒー事情

iced coffee

ラオスのコーヒーはまだ注目度は低いですが、世界のコーヒー生産量ランキングでは12位につけており、今後急激に伸びていくことが期待されています。

東南アジアの内陸国ラオスもベトナム同様、フランス植民地時代にコーヒーが持ち込まれました。ベトナム戦争や国政の混乱で1度はコーヒー栽培は衰退しますが、ラオスが社会主義国家として農業に力を入れ、さらに1990年代からは民間企業のコーヒー事業への参入奨励で品質が上がり、いまやコーヒーはラオス最大の輸出作物となりました。

ラオスでは、アラビカ種とロブスタ種の両方のコーヒーを栽培しています。

アラビカ種の生産量は全体の約25%程度ですが、アラビカ種の中でも「ティピカ」という希少な品種や「カティモール」という改良品種が栽培されています。

ラオスのボラベン高原というところで作られたアラビカ種のコーヒーは、「やさしい」という表現がぴったりのすっきりとした飲み心地のコーヒーです。

ラオスでのコーヒーの飲み方

実はラオスではコーヒーはそこまで浸透していません。

品質の高いアラビカ種のコーヒーの多くは、外貨獲得のために海外に輸出されています。

コーヒーを飲む場合はロブスタ種を使用し、焙煎したコーヒー豆にマーガリンや焦がし砂糖、炒った米、酒などを加えてネルドリップで濃く淹れ、そこに練乳や砂糖をたっぷり加えて飲みます。

↓なかなかイメージがつかみにくいラオスという国について、わかりやすく解説したこちらの記事もご覧ください。

ミャンマーのコーヒー事情

myanmar

ミャンマーはコーヒーの生産量はそこまで多くありませんが、品質が高く、アメリカやヨーロッパで高い評価を受けています。

ミャンマーでのコーヒー生産は、イギリス植民地時代の1885年に宣教師によって伝わりました。ロブスタ種の栽培から始まり、その後アラビカ種の栽培がすすめられました。

標高が高く肥沃な土壌で栽培されるミャンマーのアラビカ種は、近年では海外のNGO等からの技術支援も受けて品質が向上し、世界からの注目を集めています。

ミャンマーコーヒーはフルーティーな風味で少し酸味があり、すっきりとした飲み心地です。

最近では無印良品が、ケシ栽培からコーヒー栽培に転換したミャンマーの南シャン州のコーヒー豆を販売開始して話題になりました。

ミャンマーでのコーヒーの飲み方

ミャンマーはイギリスの植民地だったことが関係し、実はコーヒーよりもお茶を好む人の方が多いです。

ただ、近年はインスタントコーヒーが出回るようになり、コーヒーを飲む人も増えてきています。

ローカルなお店でコーヒーを注文すると、出てくるのはお湯の入ったカップととインスタントコーヒーの袋。自分で粉を入れてインスタントコーヒーを作るスタイルが一般的です。

都市ではフィルターで抽出されるレギュラーコーヒーを出すお店もあります。ブラックコーヒーを注文すると、レモンやライムが添えられていることもあり、お好みでコーヒーに絞って入れて飲むことがあります。

まとめ

アジアのコーヒーは様々な場所で作られており、コーヒー栽培の事情にもそれぞれの地域の歴史が反映されていています。

アジアはコーヒー栽培に適した気候・地形を備えている地域が多く、今後もコーヒー生産はますます伸びていくことが期待できます。

今回ご紹介したアジアのコーヒーは、ほとんどオンラインショップなどで購入することができます。数年前まではアジア産のコーヒーの取り扱いはさほど多くなかったのですが、最近はアジアのコーヒーが徐々に浸透してきていることを実感します。これからもさらにアジア産のコーヒーが身近になることでしょう。

産地により品種や特徴が異なり、それぞれの個性を楽しむことのできるアジアのコーヒーをぜひお試しください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。



参考文献:旦部幸博『珈琲の世界史』2017. 講談社

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