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マカオと香港の違いは?歴史・制度・文化・観光まで比較解説

what's it like in Macau アジア国別比較
アジア国別比較

香港旅行とセットで訪れることが多いマカオ。

「カジノの街」という印象はあるものの、実際どんな場所なのかよくわからない──そんなふうに感じたことはありませんか?

たとえば、こんな疑問を持ったことがあるかもしれません。

  • マカオってどんなところ?
  • マカオはどこの国に属しているの?
  • 香港とマカオはどう違うの?
  • 中国との関係は?
  • マカオの日常はどんな感じ?

本記事では、「マカオと香港の違い」を手がかりにしながら、表面的な観光情報だけでは見えてこない、マカオの素顔に迫ります。





マカオとは?知られざる街の基本情報

カジノや世界遺産のイメージが強いマカオですが、実際にはどんなところなのでしょうか?

まずは場所や広さ、話されている言葉など、マカオの基本情報を整理してみましょう。

マカオの場所と地理

map of hongkong & macau

マカオは中国南部、広東省の隣にある小さな地域で、珠江デルタの西側に位置します。

対岸には香港があり、フェリーで約1時間の近さです。

現在のマカオは、大きく「マカオ半島」と「タイパ地区・コタイ地区・コロアン地区」の2つに分けられます。

Macau map

マカオ半島は歴史的建築や行政の中心地で、中国本土とつながっています。

一方、南側のタイパ地区・コタイ地区・コロアン地区は、かつて別々の島でしたが、埋め立てによって陸続きとなり、ひとつの大きな地域を形成しています。

このためマカオは「半島+人工地」からなる珍しい都市で、人口密度は世界屈指です。

都市と自然、観光と生活が凝縮した独特の街といえます。

マカオの面積・人口・言語など

マカオは中国の「マカオ特別行政区(Macau SAR)」という、高い自治権をもつ地域です。

1999年まではポルトガルの統治下にあり、中国への返還後も「一国二制度」のもとで独自の政治・経済体制を維持しています。

マカオの基本情報:

面 積約33 km²
東京・世田谷区よりもやや小さい
人 口およそ68万人
非常に高密度
人口密度約20,000人/km² 以上
世界トップクラス
言 語公用語は広東語とポルトガル語
日常会話は広東語が中心で、行政文書や標識はポルトガル語併記
英語も観光地では広く通じる
通 貨マカオ・パタカ(MOP)
香港ドルも広く流通

こうしたデータからもわかるように、マカオは「中国だけど中国らしくない」、そして「東洋と西洋が交差する」独特の文化背景をもった都市です。

この特徴は、次の章で紹介する歴史や制度にも深く関係しています。



マカオと香港の違いとは?歴史と制度から比較

Macau landfill

マカオと香港は隣接する中国の特別行政区ですが、歴史や政治制度、そして中国との関係には大きな違いがあります。

この章では、両者の歴史的背景と「一国二制度」の実態、さらには中国本土との距離感をわかりやすく比較します。

マカオと香港の歴史の違い

マカオと香港は共に中国南部に位置しながら、歴史的には異なる国の支配を受けてきました。

この違いは、それぞれの文化や建築、法律制度にも大きな影響を与えています。

マカオの歴史

マカオは16世紀半ばから約400年間、ポルトガルの植民地として発展しました。

そのため、ポルトガル風の石畳や教会が多く残っており、ユネスコ世界遺産にも登録されています。

産業は観光とカジノが中心で、政治的に安定しており、中国への親和性が強いのが特徴です。

香港の歴史

一方、香港は19世紀半ばのアヘン戦争後、イギリスの植民地となりました。

マカオに比べ、香港はより近代的なイギリス風の都市開発が進みました。

「国際金融都市」として発展し、ビジネスの活気に満ちています。

また、自由な言論や民主化運動が活発で、市民による大規模な抗議も起こりました。

1997年に香港が、1999年にマカオが中国へ返還されて以来、両地域はそれぞれ独自の歴史背景を持ちながら、中国の特別行政区として歩んでいます。

マカオも「一国二制度」ってほんと?

マカオも香港と同様に「一国二制度」という政治体制の下で運営されています。

この制度により、中国本土とは異なる法律や経済システムを維持し、高度な自治権が認められています。

マカオは独自の通貨や司法制度を持ち、言論の自由も保障されています。

ただし、香港と比べるとマカオの政治的緊張は少なく、社会の安定が比較的保たれているのが特徴です。



香港とはちがう?中国との距離感

Hongkong demonstration

マカオと香港は、中国本土との関係に明確な違いがあります。

香港は1997年の返還を前に、中国への主権移譲に強い不安や反発があり、返還以降も政治的な対立や抗議活動が続き、中国との関係に複雑な側面を抱えています。

記憶に新しいところでは、2014年の雨傘運動や2019年の大規模デモなどがありました。

一方、マカオは1999年のポルトガルからの返還以来、中国との関係が比較的穏やかで、デモ等もあまりありません。

その背景には、いくつかの理由があります。

背景1: 12.3事件

1つ目は、1966年に起こった「12.3事件」です。

文化大革命の影響を受けて共産党支持者とマカオ当局の衝突が発生した際、マカオ政府が暴動をうまく制圧することができませんでした。

そのことがきっかけとなり、マカオにおける中国の影響が強まったという経緯がありました。

背景2: 産業構造

2つ目は、マカオの産業構造です。

マカオはカジノ産業が中心であり、中国本土からの観光客に依存しているため、中国政府の政策に従いやすい状況にあります。

実際、中国本土の富裕層がマカオ経済を支える大きな存在となっています。

背景3: アイデンティティー

3つ目は、「マカオ人」としてのアイデンティティより中国人としてのアイデンティティを持っている住民が多いことです。

ポルトガル時代の統治が比較的ゆるやかで、中国との結びつきが途切れることがなかったことが、マカオ独自のアイデンティティが育ちにくかった要因と考えられます。

こうした背景から、マカオは中国外の中国人社会の中でも特に中国への親和性が高く、政治的にも社会的にも比較的安定した地域となっています

中国政府から、マカオは「一国二制度の優等生」として高く評価されています。



マカオって実はこんなところ:観光・日常・社会事情

マカオといえば「カジノ」のイメージが先行しがちですが、それだけでは語りきれない魅力と課題を抱えた多面的な都市です。

この章では、観光スポットや経済の実情、現地の暮らしぶりから、あまり知られていない社会問題まで、マカオの素顔に迫ります。

マカオ観光で訪れたいスポット

Macau buildings

マカオの観光は、世界遺産の旧市街と豪華なカジノホテル街が共存する、独特の雰囲気が魅力です。

ポルトガル統治時代の面影を残す「セナド広場」や「聖ポール天主堂跡」は、石畳の路地やカラフルな建物が並び、まるでヨーロッパの街角を歩いているような気分になります。

一方、南側のコタイ地区には、ラスベガス顔負けの巨大カジノリゾートが林立。ヴェネチアン・マカオやギャラクシー・マカオなど、テーマパークのような施設が並び、夜にはネオンがきらめく非日常の世界が広がります。

多くの観光ホテルはこのカジノエリアに集中しており、市民の住む住宅街とは明確に分離されていますが、ローカルな市場や下町エリアにも足を延ばして地元の暮らしぶりに触れてみるのもおすすめです。

マカオの経済って?

マカオの経済は、GDPの大半をカジノ産業が占めるという、極端に偏った構造が特徴です。

観光客の増減や政策変更により大きく影響を受けやすく、COVID-19のパンデミックでは収益が激減。街全体が深刻な打撃を受けました。

政府は近年、IT産業や国際会議(MICE)などへの多角化を模索していますが、いまだ目立った成果は見えていません。

観光都市としてのイメージが強く、実際には「カジノ依存」からの脱却は容易ではない現実があります。

マカオで暮らすということ:人々の日常生活

Macau mansion

観光地の華やかさとは対照的に、住民の暮らしは静かで落ち着いています。

ホテルやカジノが集中するコタイ地区と、地元の人々が暮らす住宅街は明確に分かれており、観光で訪れるエリアだけではマカオの本当の姿は見えてきません。

住宅街には、ポルトガル時代の面影を残す広場や水場のある公園が点在し、ゆったりとした空気が流れています。

住民は一般に控えめで親しみやすく、多文化に寛容。家族や地域とのつながりを大切にしながら、落ち着いた暮らしを営んでいます。

また、観光業が主要産業のため、接客に携わる人が多く、広東語を中心にポルトガル語や英語にもある程度対応できる人が多いのも特徴です。

マカオには、観光地のきらびやかさとは別に、穏やかで人情味のある日常が息づいています。

実はあまり語られない、マカオの課題とは?

政治的に安定しているマカオですが、社会が抱える課題は静かに広がっています。

最大の問題はやはり、経済がカジノ産業に過度に依存している点です。

経済的な浮き沈みが大きく、またカジノに起因する依存症や家庭問題、不透明な雇用形態といった社会問題も指摘されています。

また、隣接する香港で起きた民主化運動を受けて、マカオの若者にも少なからず影響を与えました。政治的には比較的静かなマカオでも、「このままでいいのか」と疑問を抱く声は徐々に広がり始めています。

表立った抗議は少ないものの、社会の奥底では変化への渇望が静かに芽生えつつあるのかもしれません。

煌びやかな観光都市の裏側には、こうした陰の部分が存在しているのです。



まとめ:マカオと香港の違いから、マカオが見えてくる

Macau downtown

マカオと香港。このふたつの地域は、どちらも「一国二制度」のもと中国に返還された、かつての植民地ですが、成り立ちや今の姿には大きな違いがあります。

香港は、英国統治の名残が色濃く残る国際都市で、金融や貿易を軸に発展し、自由や民主主義を求める動きも活発でした。

一方マカオは、ポルトガル文化が穏やかに根づき、カジノを中心とした観光で成長。返還も比較的円滑に受け入れられ、都市の空気も落ち着いています。

この違いを知ることは、マカオという都市を深く理解する手がかりになります。

マカオと香港の比較表

項目マカオ香港
統治国の歴史ポルトガル(約400年)イギリス(約150年)
返還年1999年1997年
一国二制度適用(2049年まで)適用(2047年まで)
中国との関係性親和的・比較的スムーズに返還を受け入れ批判的・デモなど反発の動きが強い
経済の主軸カジノ・観光金融・貿易・ITなど
民主化の状況比較的進んでいないかつて(1980〜90年代)は高かったが、近年は制限が強まっている
住民構成・言語広東語+ポルトガル語/
中国系住民中心
広東語+英語/
中国系住民中心
街の印象落ち着いた空気、
ヨーロッパ風情
活気ある国際都市
観光の特徴カジノ+世界遺産+静かな街並みショッピング・高層ビル群・
自然・文化混在

マカオは香港の「ついで」に訪れる場所と思われがちですが、香港とはまた異なる魅力と課題をあわせもつ、独立した個性を持つ都市です。

違いを知ることで、マカオの風景も、そこで暮らす人々の姿も、少し違って見えてくるかもしれません。

この記事がマカオについて知るきっかけになれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

参考文献

  • 川島真編『シリーズ地域研究のすすめ③ようこそ中華世界へ』2022. 昭和堂
  • 吉川雅之・倉田徹編『エリア・スタディーズ142香港を知るための60章』2016.明石書店
  • 地球の歩き方編集室『D09 地球の歩き方 香港 マカオ 深セン 2026~2027』2025. Gakken



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