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アジアの名前のしくみを解説ーベトナムはキラキラネーム禁止?

Asian name アジアの日常生活を知る
アジアの日常生活を知る

アジアの人の名前で、困ったことはありませんか?

「この名前、いったいどこの国の人?」
「どちらが姓でどちらが名?」
「ものすごく長い名前の場合、どう呼べばいい?」

アジアの名前には一定のルールがありますが、国によりそのルールは様々です。

名前はその人の顔ともいえるとても大事なものでありながら、間違った書き方・呼び方をされていることがよくあります。

本記事では、そんなアジア各国の名前の仕組みや最近のトレンドなどを紹介しています。

この記事を読むことで、名前を聞くだけでどこの国の人なのか、どんなバックグラウンドを持った人なのか、がある程度予測できるようになります。

また、相手にとって失礼な名前の書き方・呼び方をしてしまうリスクも減らすことができます。



ベトナムの名前のしくみ

ベトナム人は人口の約86%を占めるキン族とその他の少数民族から構成されています。

ここでは、キン族の名前について紹介します。

ベトナムのキン族の名前の特徴は以下のとおりです。

1. 基本は姓+中間名+名
2. 姓のパターンが少ない
3. キラキラネーム禁止

基本は姓+中間名+名

キン族の名前は、姓+中間名+名の3要素で構成されています。

各要素が1語ずつで、全体で3語になることが多いです。

ただ、ミドルネームや名は1~3語になる場合もあり、人により名前の長さには多少の違いがあります。

中間名が無く姓+名のみのこともありますが、中間名がある場合は男性はvăn、女性はthịがよく用いられます。

例:グエン・ティ・タン

女性は結婚しても姓は変わらず、一般的に子供は父親の姓を名乗ります。

姓のパターンが少ない

ベトナムでは姓のパターンは少なく、 グエン(Nguyen)という姓は国民の35%程度います。

ほかに、チャン(Tran)、レー(Le)なども多い姓です。

ベトナム人の姓のほとんどは漢字に由来しています。

  • グエン…阮
  • チャン…陳
  • レ―…黎

キラキラネーム禁止

ベトナムでは2020年、いわゆる“キラキラネーム”禁止令ともいえる規定が施行されました。

最近は、長すぎる名前や、海外の有名人と同じ名前を子供に付けるケースなどが増えてきました。

こうした状況を受け、そのような名前は「ベトナムの国・民族の慣習に合わない」として国が動いた形です。

マレーシアの名前のしくみ

malaysia

マレーシアの多くを占めるマレー系住民の名前についてご紹介します。

マレー系住民の名前の特徴は、以下の3点です。

1. 姓がない
2. 称号や尊称が重視される
3. アラブ系の名前が多い

姓がない

マレー人の名前は「本人名+父親名」が基本構成で、姓はありません

本人名と父親名の間に「~の息子」の意味のビン(bin)や、「~の娘」の意味のビンティ(binti)が入ることがあります。

例:マハティール・ビン・モハマド

※「モハマドの息子のマハティール」の意味

称号や尊称が重視される

マレーシアでは称号や尊称が重視されます。

称号や尊称を有する場合は必ずそれを冠して呼び、基本的には省略してはいけません。称号や尊称だけで呼ぶことも多いです。

称号や尊称の例はたとえば次のようなものがあります。

  • Tun…政府から国家的英雄に贈られる称号で、この称号を授けられる人数は非常に限られている
  • Tan Sri…Tunに次ぐ地位の称号で、こちらも政府から贈られる
  • Dato’ / Datuk…連邦政府及び州政府が国民に一代限りで与える称号
  • Hj …Hajiの省略形で、メッカに巡礼した男性に付く称号
  • Y.B. … Yang Berhormatの省略形で、大臣、副大臣、国会議長、国会議員、州議会議員への尊称

称号と尊称の両方を有する場合は、両方を付けて呼びます。

たとえば、Datuk等の称号を有する場合は、「Yang Berhormat Datuk Mohammed」となります。

アラブ系の名前が多い

マレーシアのマレー系にはイスラム教徒が多く、クルアーン(コーラン)に由来するアラブ名を含むことが多いのも特徴です。

以下のような名前はアラブ名由来です。

  • 男性:Muhammad、Mohammed、Ahmad、Abdul、Rahmat など
  • 女性:Siti、Nor、Noor、Nur、Nurul など

インドネシアの名前のしくみ

インドネシアの名前の特徴には次のようなものがあります。

1. 姓がない
2. 宗教に関連した名前
3. サンスクリット語由来
4. 民族特有の名前
5. 中国系インドネシア人の名前

姓がない

民族や宗教上で多少の違いがありますが、一部の島などを除き、基本的にはインドネシアもマレーシアと同様に姓がありません。

インドネシア人の名前は複数語で構成される場合も多いですが、多くの場合はすべて名(ファーストネーム)です。

たとえば、下記の名前はいずれもすべてファーストネームです。

スカルノ
ジョコ・ウィドド
スシロ・バンバン・ユドヨノ

自分の名前のあとに父親の名をつけることも多いですが、その場合もすべてファーストネームとなります。

ディヤ・プルマタ・メガワティ・スカルノプトリ

※「スカルノの令嬢」の意味

海外でビザをとる場合など、どうしても姓が必要になるケースの時は、自分で名字を考えてつけたり、父親の名前を名字代わりにしたりします

宗教に関連した名前

イスラム教徒の場合はアラブと関係する名前が含まれることがあります。

また、キリスト教徒の場合はクリスチャンネームをつけることもあります。

サンスクリット語由来

宗教に関わらず、サンスクリット語由来の言葉を名前に含むことも多いです。

これは、インドネシアが古くから仏教やヒンドゥー教などインドからの影響を受けた地域であるからです。

Dewi, Budi, Putra, Putriなど

民族特有の名前

インドネシアの最大民族であるジャワ人の場合、男性は「Su-」から始まり、「-o」で終わる名前が非常に多い傾向にあります。

「Su-」は良い意味があり、またインドネシアの男性はoで終わるパターンが好まれるためです。一方、女性はiで終わることが多いです。

バリ人は、生まれた順番で自動的に名前の一語めが決められることがあり、名前を聞けば何人目に生まれたかがわかります。

第1子:Wayan または Putu または Gede
第二子 :Made または Kade
第三子:Nyoman または Komang
第四子:Ketut

※最初に男性は「I(イ)」、女性は「Ni(ニ)」がつきます。
※この後ろに本人のオリジナルの名前が続きます。

中国系インドネシア人

マレーシアでは華人は姓と名からなる中国式の名前の人がほとんどですが、インドネシアの華人はインドネシア式の名前であることが多いです。

1965.9.30事件以降、華人= 共産主義者とみなされ迫害を受けた時代があり、インドネシア名への改名を強要されたという経緯があるためです。

ミャンマーの名前のしくみ

稲作

ミャンマーの名前の特徴です。

1. 姓がない
2. 先祖の名前を後ろに付ける傾向
3. 生まれた曜日が名づけのポイント

姓がない

ミャンマーもほとんどの人は姓がありません。姓のように思われる部分も、実はすべて名(ファーストネーム)です。

例:アウンサン・スー・チー

ただ、ビザやパスポートを取得する際には姓と名を書く必要があるため、多くの場合は名の部分を「分割」して姓と名に分けるという方法を取っています。

先祖の名前を後ろに付ける傾向

ミャンマー人の名前は、もともとは一音節だけの短いものが多かったのですが、近年はどんどん長くなりつつあります。

名前を長くする方法の一つとして、「父・母・祖父・祖母などの名前をつなげる」という方法があります。

例:アウンサン(父の名前) スー(祖母の名前) チー(母の名前)

最近の若い人の名前は3-4語のものが多くなったため、名(ファーストネーム)だけにもかかわらず、一見すると姓+名のように思えます。

生まれた曜日が名づけのポイント

ミャンマーでは、いろいろな場面で「生まれた曜日」が非常に重要とされています。

たとえば、占いやパゴタ(仏塔)での参拝、さらには結婚においても「生まれた曜日」がかかわってきます。

そしてミャンマーのビルマ族は、名づけも「生まれた曜日」に基づいて行われます。

名前に使用できる文字が決まっているため、その使用できる文字の中から名づけをします。



シンガポールの名前のしくみ

シンガポールは国民の4分の3が華人です。ここではシンガポールの華人の名前について紹介します。

※シンガポールのマレー人の名前については、マレーシアの名づけ方に準じます。

シンガポール華人の名前の特徴は、以下の3つです。

1. 基本は姓+名
2. 華人でもアルファベット表記
3. 同じ漢字でも読み方は祖先の出身で異なる

基本は姓+名

シンガポール華人の名前は日本同様、姓+名で構成されます。

例:リー・シェンロン

ただ最近は、イングリッシュネーム(クリスチャンの場合は洗礼名)を持つ華人も増えています。

イングリッシュネームは、多民族国家のシンガポールにおいて、民族にかかわらず誰でも発音しやすいようにと付けられることが増えてきました。

職場などではイングリッシュネームだけでやり取りをすることも多いようです。出生時にすでにイングリッシュネームを持つ人は、姓+名の前にイングリッシュネームが来ます。

もしイングリッシュネームを持たない人でも、自分でイングリッシュネームを考えて使用することも多いです。

華人でもアルファベット表記

漢字名を持つ華人でも、中国や台湾などの中華圏とは異なり、表記はアルファベットが主流です。

マレー系やインド系のシンガポール人ももちろんアルファベット表記になります。

例:Lee Kuan Yew (李光耀)

同じ漢字でも読み方は出身地域で異なる

シンガポール華人の祖先は、中国大陸の各地域からシンガポールへ移民してきました。

中国では地域により発音にかなりの差があり、シンガポール華人の名前はそれぞれの祖先の大陸での出身地域によって漢字の読み方が異なります。

シンガポール華人の出身地域は、福建、広東、潮州、海南、客家などに分かれます。

同じ漢字の姓を持つものでも、読み方は人により異なることがあります。

  • 「王」…福建語では「オン」、広東語では「ウォン」、潮州語では「ヘン」
  • 「陳」…福建語では「タン」、広東語では「チャン」など

また、ごく最近の傾向として、アルファベット表記を標準中国語のピンインで記す若者も増えています。

タイの名前のしくみ

Thai monks

タイの名前の特徴は以下のとおりです。

1. 名+姓の構成
2. 実生活で姓はめったに使用しない
3. 中国系タイ人はタイ人風の名前

名+姓の構成

タイでは、ラーマ6世が1912年に出した「姓名法」により、姓を持つようになりました。

タイ人の名前は名+姓の2つの要素から成り立っており、構造はシンプルです。

ただ、一語が比較的長めで、「チャ行」や「パ行」の音が入ったり、伸ばす音が多いのが特徴です。

例:アピチャッポン・ウィーラセータクン

実生活で姓はめったに使用しない

名前を呼ぶ時は、一般的にはファーストネームだけを呼びます。敬称があるときは、敬称+ファーストネームで呼びかけます。

また、親しい間柄同士ではたいてい愛称(セカンドネーム)で呼び合います。愛称は生まれたときに親がつけることが普通で、短くて覚えやすいものになります。

タイではほとんど姓を呼ぶ機会がないため、長い付き合いの間柄でもお互いの姓を知らないということがよくあります。

フォーマルな場面では姓+名のフルネームで呼ぶこともありますが、その機会は非常に限られます。

中国系タイ人はタイ人風の名前

タイの中国系は、ほとんどがタイ人風の名前をしています。

アジアの他の国では中国系住民は中国風の名前をしていることも多いですが、タイでは現地タイ人とほとんど見分けがつかない名前になっています。

ただ、姓はタイ固有の姓ではなく、中国姓の痕跡を残したものであることもあります。

カンボジアの名前のしくみ

カンボジア人の名前の特徴は、以下のとおりです。

1. 姓+名の構成
2. 名(ファーストネーム)が重要
3. 前半は短く後半は長めの傾向

姓+名の構成

カンボジア人の名前は、姓と名の二語から成り立っています。

ただし姓は、日本とは異なり、家族の固定の姓があるわけではありません。そのため、厳密には姓ではないという見方もあります

多くの場合、父親や祖父の名(ファーストネーム)が子供の姓になります。

そのあとに、本人の名(ファーストネーム)が来ます。

例:
父:プロム・チュオン ⇒ 子:チュオン・ナート

そのため、まるで親子代々でしりとりをしているような名前の系譜が出来上がります。

最近ではこうした傾向をやめ、一族で同じ姓を使用する家族も増えています。

名(ファーストネーム)が重要

カンボジアは姓と名の場合、日常で呼ばれるのは名の方です。

というのも、姓が父親や祖父の名前であることが多いカンボジアは、姓を呼ぶと相手の父親(または祖父)を呼ぶことになってしまいます。そのため、本人を呼ぶときは名の方で呼ぶことが普通です。

敬称を付けて呼ぶときも、敬称+名(ファーストネーム)で呼びます。

姓は短く名は長めの傾向

カンボジア人の名前は、もともと姓も名も短めが多かったのですが、最近は名(ファーストネーム)の部分に外来語由来や長めの名前を付ける傾向にあります。

そのため、若い世代ほど、「姓は短く名は長い」名前を持つ傾向があります。

まとめ

アジアの名前の付け方は国により異なり、さらに同じ国でも民族により異なる場合があるなど、かなり複雑です。

一方でアジアの名前の共通点もあります。

・姓より名を重視する傾向がある(姓がない場合もある)
・キラキラネーム(とても長かったり、海外に由来する名前など)が増えている

多くの民族が暮らすアジアでは名付けのルールも多岐に渡り、すべてを網羅することはできませんが、本記事で紹介したアジア各国での名付けのルールを使うと、かなりの程度までアジアの名前を読み解くことができます。

アジア人の名前で困った時はぜひ参考にしてください。



参考文献

  • 岩波書店辞典編集部編『世界の名前』2016. 岩波書店
  • 今井昭夫ほか『現代ベトナムを知るための60章【第2版】』2012. 明石書店
  • 田村慶子『シンガポールを知るための65章【第4版】』2016. 明石書店
  • 上田広美ほか『カンボジアを知るための62章【第2版】』2012. 明石書店
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