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ブルネイがわかる映画『ドラゴン・ガール』 見どころを徹底解説

Brunei movie ! 映画で学ぶアジア
映画で学ぶアジア

「ブルネイ映画」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?

多くの人にとって、全くイメージがつかないであろうブルネイ映画ですが、最近、U-NEXTやamazon prime videoなど各種動画配信サービスで見られるようになったブルネイ映画があります。

それが『ドラゴン・ガール』です。

『ドラゴン・ガール』は、ブルネイという国の前知識がなくても十分楽しむことができるうえ、ブルネイのイメージもざっくりつかむことができる作品です。

本記事では、映画『ドラゴン・ガール』で注目すべきポイントを解説しながら、そこからわかるブルネイの社会について紹介しています。

↓まずブルネイという国について知りたい!という方はこちらの記事もどうぞ

ブルネイはどんな国?お金持ちの国の驚きの実態
東南アジアにあるブルネイは、「東南アジアで最も美しく、まだ知られていない王国」といわれています。「石油が採れるお金持ちの国」というだけでなく、他にもユニークな面がたくさんある国です。この記事では、ブルネイという国をディープに解説していきます。



映画『ドラゴンガール』について

『ドラゴン・ガール(原題:YASMINE)』は、ブルネイ初の国際的長編映画で、ブルネイ出身の初の女性監督シティ・カマルディンによる2014年制作の青春映画です。

日本では2017年に上映されました。

東南アジアではメジャーな「シラット」という格闘技に挑戦するムスリムの元気な女子高生ヤスミンの愛、友情、成長が描かれています。

『ドラゴン・ガール』のここに注目!

映画『ドラゴン・ガール』は、ブルネイの雰囲気や生活を垣間見ることができ、ブルネイ初心者も楽しめる映画です。

ただ、一見すると登場する人たちの服装や顔立ち、熱帯の風景などから、インドネシアやマレーシアに近いイメージを抱くかもしれません。

しかし、実はブルネイで作られたこの映画ならではのユニークなポイントがいくつかあります。

以下のポイントをつかんだうえで、映画の中のブルネイらしさをしっかり感じていただけると、より楽しめると思います。

注目ポイント1: ちりばめられたブルネイ要素

new mosque

映画『ドラゴン・ガール』からは、他の国の映画では見られない、ブルネイならではの日常風景が随所に見られます。

では、この映画からわかるブルネイの要素には具体的にどのようなものがあるのか解説します。

高校生が車通学

映画の中では高校生の主人公が自分で車を運転して通学するシーンがあります。

実は、ブルネイでは一家に平均2台の車を所有しており、移動手段はほとんど車です。

実際にブルネイに行ってみると、外を歩いてる人はほとんど見かけません。ブルネイでは車での移動が普及しており、18歳以上で免許があれば高校生でも自分で車を運転して通学できます。

他のアジアの国の場合、若者の乗り物と言えばバイクです。アジアの多くの青春映画でもバイクがよく登場しますが、ブルネイの場合は車なのです。

実は、ブルネイには電車はありません。

バスはありますが、ブルネイ人の場合はほとんどの家庭が車を所有しているため、バスに乗っているのは外国人労働者です。

映画の中で主人公が車を運転しているシーンからは、このようなブルネイの車社会を読み取ることができます。

イスラム教徒の女子高生の生活

ブルネイはイスラム教が国教とされ、国民の多くはイスラムの教えに従って生活しています。(もちろんイスラム教徒以外の住民もいます。)

主人公のヤスミンは、映画の中で経済的な事情により私立高校から公立高校へ転入しますが、転入後は制服がガラっと変わります。

ブルネイの高校は、私立高校では女性はいわゆる普通の制服(シャツ、ブレザー、スカートなど)で、ムスリム女性が髪を隠すための「トゥドゥン」というスカーフの着用は義務付けられていません。

一方、公立高校は保守的な傾向があり、肌をあまり出さないスモックのようなデザインの制服で、授業時間中はトゥドゥンの着用が義務付けられています。放課後はトゥドゥンの着用は自由です。

こんなところも、ブルネイの学校制度ならではの光景です。

水上住宅街カンポン・アイール

カンポン・アイール

映画の中で、ブルネイ名物の「カンポン・アイール」という水上住宅街が登場します。

ブルネイの水上住宅街はブルネイのガイドブックにも必ず載っている観光名所です。

世界最大級の水上住宅街で、一説によると600年前から存在しているともいわれます。

そんなカンポン・アイールにはブルネイ人口の1割の人が暮らしています。

水上住宅というと、一般的には貧しい人たちが住むものだという認識がありますが、ブルネイの場合は水上住宅に住む人は決して貧しいわけではありません

彼らは、「水上が好きだから」水上住宅に住んでいるのです。水の上での生活は、とても涼しいのだそうです。

ブルネイはいわゆる一般家庭でもほかの東南アジア各国に比べると格段に豊かです。

水上住宅でも電気も水もインターネットも使えますし、クーラーも完備されています。

一度、彼らのお宅にお邪魔したことがありますが、水上住宅のイメージに反して、家の外観もカラフルでかわいらしく、内装はとても豪華。高級そうな家具が設えられていました。

美しいモスク

old mosque

ブルネイ観光には絶対はずせない、ブルネイの壮大で美しいモスクの一つ、「スルタン・オマール・アリ・サイフディン・モスク(通称・オールドモスク)」が、この映画の中で二度ほどしっかり登場します。

オールドモスクはブルネイの中心街に佇むモスクのため、とても自然に、日常の風景のように映画の中にうまく溶け込んでいます。

また、もう一つの大きなモスク、「ジャミ・アスル・ハサナル・ボルキア・モスク(通称・ニューモスク)」も、ほんの一瞬小さく映るシーンがあります。

ブルネイの家庭料理アンブヤ

映画の終盤に主人公ヤスミンの祖母の自宅で登場するのが、ブルネイの伝統的家庭料理の「アンブヤ」です。

一見すると練り飴に似ていておやつのようにも見えますが、主食です。

アンブヤは、ヤシの一種である「サゴヤシ」のデンプンと熱湯を混ぜて、水あめ状にしたものを2本の箸に巻き付けて、ソースやおかずと一緒に食べます。

ブルネイ以外では見かけたことがないので、やはりブルネイ映画でしか見られない独特のシーンです。

注目ポイント2: シラットの「型」の美しさ

シラットは東南アジアで伝統的な競技で、マレーシア、インドネシア、シンガポールなどがその中心地ですが、ブルネイ、フィリピン、タイ、ベトナムなどでも実践されています

シラットを扱った映画といえば、大ヒットしたインドネシアのシラット映画『ザ・レイド』がありますね。

アクションシーンの数や質では『ザ・レイド』にはやや劣りますが、『ドラゴン・ガール』ではシラットの「型」を魅せるシーンがとても多く、その美しさが良く表現されています。

さらに、女性によるシラットの型の実践は、とても繊細で優雅です。美しく、そしてとてもアジアらしい動きのシラットの型を存分に楽しむことができます。

注目ポイント3: 戦うムスリム女性

シラット

敬虔なイスラム教国であるブルネイで、女性が戦う姿は想像できないかもしれません。

しかし、ブルネイの女性はシラットなどの格闘技を禁じられているわけではなく、映画の中でも女性のシラット選手は多数登場します。

『ドラゴン・ガール』の中でも主人公の友人はトゥドゥンを被ったままシラットをし、思いっきり回し蹴りやハイキックを繰り出し、時には相手の攻撃を受けて派手に倒れたりします。

こんなに激しく戦うムスリム女性が見られる映画も珍しいかもしれません。

まとめ

なかなか観ることができないブルネイ映画『ドラゴン・ガール』の鑑賞ポイントについてご紹介しました。

映画『ドラゴン・ガール』は、一見するとマレーシアやインドネシアの映画に近い印象を受けますが、実はブルネイでしか見られないたくさんの要素が詰まっています。ブルネイに行かなくても、この映画を観て少しブルネイの日常生活を垣間見ることができます。

ブルネイは私たちにとってまだまだ知らないところが多い国ですが、ブルネイの映画産業の発展により見ることが出来るブルネイ映画が増えると、私たちのブルネイへの理解も進むだろうと思われます。

最後までお読みいただきありがとうございました。



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